屋上で
「お前は…6番の…」
「青木聖(アオキセイ)だ」
「俺に何の用だ?」
「お前、名前は?」
口調が淡々としていらっしゃる…スポーツマンには珍しいタイプかもしれない。
…あ。でも冷時も居た。彼は冷時タイプか。成る程。
「あぁ、俺は鈴木茶一だ」
「分かった。
鈴木、次はお前を抜かさせない。…それだけだ」
それだけ言って彼は立ち去ってしまった。
「ねぇ、鈴木はどうしてバスケ部に入らないの?」
こんなに皆から注目されているのに。助っ人じゃなかったら、絶対レギュラーでフル出場だったはずだ。
「たまにするのが良いんだよ」
――――…嘘だ。
「ほら、行くぞ」
鈴木は何か絶対に隠してる。