屋上で


「でもシスコンだから女子の名前覚えないんでしょ?」




「ちげーぞ!?興味ねーからだ!姉貴は家族!」




「シスコンだから女子と付き合わないんでしょ?」




「興味ないからだ!人の話聞けよ!

つーかその“シスコンだから”ってのやめろ。違うから」




「……じゃあ私と付き合って下さい!」




いつもなら即答で断る俺。


だけど。




「…お前料理できるか?」



「うん、できるよ」




「よし!付き合うか。早速俺の家に来てくれ」




俺の晩御飯が大事だ。




「えぇ!?」





俺はひとみの手を握って歩き出した。


俺、ついてる。


晩御飯食える!
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