《完》パーフェクトウエディング*社長の花嫁は16歳*
哲さんに事情を説明して、私たちはホテルの最上階のテラスカフェに入った。
真夏の太陽に向かって聳えるビル群、高速を行き交う車。
そんな光景を遠くに見ながら、向かい合わせに座った。
「お前の父親はコイツだ…」
お父さんはケータイを取り出し、テーブルに置いた。
画面に写っている画像はお父さんとお母さんの結婚式の写真。
タキシード姿のお父さん。
ウェディングドレス姿のお母さん。
改めて見ると、私はお母さんに似ていた。
お母さんをお父さんと挟むように写る若い男性…
この人がもしかして?