年下のカノジョ~あの子は高校生~
 でも。

 抱きしめることなんてしないはずだ。


 男達から守ろうとするなら、俺の背に隠すだけで充分だった。




 なのに、抱きしめて。

 誰にも触らせたくなくて・・・・・・。


 俺の腕の中に閉じ込めてしまいたかった。





「はぁ?
 俺、何考えてんだ?」

 どうして付き合ってもいない女性に対して、独占欲を持つんだろう。


 これが母さんの言っていた感情なのだろうか。



 だけど。

 今の俺には『柏木さんのことを好きだ』というはっきりした感覚はない。


 とても好感を持っているけれど、『恋』だと断言することは出来ない。


 彼女と出会って以来、胸の中でくすぶっている感情に名前がつけられない。






「うがぁっ!!」

 両腕を机に投げ出し、顔を伏せる。


「もっと分かりやすくなんねぇかなあ」




 力のない呟きが事務所に響いた。






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