ヘタレ王子とヤンキー姫
昼休みに入り、恵美はいつものように颯太に弁当箱を二つ渡した。
「はい、お昼ご飯と夜ご飯。」
颯太の話を聞いてから、いつも昼食しか作らなかった恵美は、夕食もつくって持ってくるようになった。
朝は樺音がパンやおにぎり、その日の颯太のリクエストにあわせて買ってきてくれる。
「前から疑問なんだけど、颯太ってなんで夜のお弁当も、つくってもらうの?ママ作ってくれないの?」
春樹の問いかけに、颯太の顔が一瞬曇る。
「春樹ちょっとこい。」
樺音を止めたのは、颯太だった。
「やめろよ。事情知らねぇやつにキレても仕方ねぇだろ」
「だからって…まぁお前がいいって言うなら、なんにも言わねぇよ。」
颯太と樺音の会話を聞きながら、春樹は泣きそうな顔をして恵美に助けを求めていた。
けれど恵美は、気づかないふりをしていた。
「春樹。うちはお前のとことは違うんだよ。まぁ…反抗期みたいなもんかもな。お前も仲間だし、この前は樺音も自分の話したし、俺だけ話さないのは、卑怯だから教えてやるよ。」
そういうと、颯太は淡々とはなし始めた。
「はい、お昼ご飯と夜ご飯。」
颯太の話を聞いてから、いつも昼食しか作らなかった恵美は、夕食もつくって持ってくるようになった。
朝は樺音がパンやおにぎり、その日の颯太のリクエストにあわせて買ってきてくれる。
「前から疑問なんだけど、颯太ってなんで夜のお弁当も、つくってもらうの?ママ作ってくれないの?」
春樹の問いかけに、颯太の顔が一瞬曇る。
「春樹ちょっとこい。」
樺音を止めたのは、颯太だった。
「やめろよ。事情知らねぇやつにキレても仕方ねぇだろ」
「だからって…まぁお前がいいって言うなら、なんにも言わねぇよ。」
颯太と樺音の会話を聞きながら、春樹は泣きそうな顔をして恵美に助けを求めていた。
けれど恵美は、気づかないふりをしていた。
「春樹。うちはお前のとことは違うんだよ。まぁ…反抗期みたいなもんかもな。お前も仲間だし、この前は樺音も自分の話したし、俺だけ話さないのは、卑怯だから教えてやるよ。」
そういうと、颯太は淡々とはなし始めた。