ヘタレ王子とヤンキー姫
恵美に渡されたお弁当箱はひとつだけだった。
「今日からは、お母さんの作った夕飯食べるんでしょ?」
颯太は、樺音も朝は何も渡さなかった事を思い出した。
颯太自信は、学校で話そうと思っていたが、二人はもう気づいていた。
「ありがとな恵美。」
「お昼はどうする?」
「昨日母さんにも同じこと聞かれて、恵美や樺音に世話になってたこと話したんだ。」
「それで?」
「二人に迷惑かけたから、今度からは自分が作るって、けど今さら恥ずかしくてさ…。」
「親子なんだから、恥ずかしがることないと思うけど?」
「そう言われると思って素直に甘えることにした。」
恥ずかしそうにうつむく颯太を見て、恵美は微笑んだ。
「よかったね。仲直りできて」
「ホント、お前らのお陰だ」
二人はお互いに笑いあった。
“マザコン”とからかう恵美に“うっせぇ”と返しながらも否定しない颯太は、ほんとは両親が大好きなのかもしれないと、恵美は思った。
「今日からは、お母さんの作った夕飯食べるんでしょ?」
颯太は、樺音も朝は何も渡さなかった事を思い出した。
颯太自信は、学校で話そうと思っていたが、二人はもう気づいていた。
「ありがとな恵美。」
「お昼はどうする?」
「昨日母さんにも同じこと聞かれて、恵美や樺音に世話になってたこと話したんだ。」
「それで?」
「二人に迷惑かけたから、今度からは自分が作るって、けど今さら恥ずかしくてさ…。」
「親子なんだから、恥ずかしがることないと思うけど?」
「そう言われると思って素直に甘えることにした。」
恥ずかしそうにうつむく颯太を見て、恵美は微笑んだ。
「よかったね。仲直りできて」
「ホント、お前らのお陰だ」
二人はお互いに笑いあった。
“マザコン”とからかう恵美に“うっせぇ”と返しながらも否定しない颯太は、ほんとは両親が大好きなのかもしれないと、恵美は思った。