ヘタレ王子とヤンキー姫
樺音の腕が春樹の背中に回る。

「俺も好きだよお前のこと。」
「えっ?」

「今日自分の気持ちに気づかされた。…春樹が好きだ。」

春樹の唇の上に、感触があった。

樺音の唇が触れたのだと、実感する。

二人はしたに降りた。

「おはよ。春くん。」

春樹は理名の顔を見たとたん、涙が出てきて、理名に抱きついた。

「ママ〜怖かったよ〜。でもね恵美がずっと隣にいてくれたんだ。それで樺音が助けに来てくれて…あっそうだ僕樺音と付き合うことになったんだ。」

春樹は顔をあげて笑った。

「そう…よかったわね。」

理名が春樹の頭を撫でながら、樺音を見る。

樺音は頭をかきながら、横を向いていた。

「樺音!春樹をよろしくね。」
「はい…。」

樺音は小さな声で返事をした。

颯太や恵美にも祝福されて、二人は恋人になった。
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