先輩の恋人[先輩の妹:番外編]
私はもう抵抗もせず、ただ静かに泣いた。
自暴自棄…って言葉がぴったりだ。
こんな時だけれど、去っていった彼をこんなに虚無感におそわれる程、好きだったんだと気づいた。
……イツキ先輩、
男の息が荒くなって太ももに手がかけられる。
「―――――…何してんだよ!」
明らかに男達とは違う若い声が聞こえた。
「離れろ!」
男達がおろおろとその場を去っていく。
誰かに抱き起こされた瞬間、意識がとんだ。