泣き虫姫にそっとkissを…
「奈緒ちゃんって泣き虫なんだね♪」
桐谷先輩は笑顔のままそう言うと本を私に差し出した。
「すみません…」
少しうつ向いて本を受けとる。
「………」
「………」
あっ話途切れちゃった。
何か話題作らなきゃ。
そう思っても中々思いつかない。
沈黙がしばらく続きやっと桐谷先輩が口を開いた。
「奈緒ちゃん……」
「はい?」
「俺と付き合ってくれない?」
「ふぇ?」
桐谷先輩の言葉に思わず間抜けな声が出てしまった。