夏恋~小さくて素敵な恋~



「わぁ。」



確かに暑かったけれど、気持ちが良かった。



雨水を貯める大きなタンクの影に座った。



日影と心地好い風。



この組み合わせは最高だった。




「気持ちいいね~。」

「うん。屋上に来て良かったかも。」

「でしょ?」



それから、あたし達は時間を気にせず話していた。



ふとチャイムが鳴る音がする。



今、何時間目??




ポケットからケータイを取り出し時間を見た。




時刻はもう15時20分。



お昼休みだけと思っていたのに!!!



「里美、もうこんな時間だよ!」

「じゃあ、帰らなきゃだね。」

「そんな呑気な事を!!!」



授業をサボるなんて!!!



ありえない!!!






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