ありのままの、あなたが欲しい。
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俺達の都合が合ったのはそれから半月後。


運良くこの日は薄曇りで、真夏の遊園地に行くにはまずまずの天候だった。



十分遊ぶ時間をとるために、出発はいつも出勤する時間とほぼ同じ。


休日はだいたい遅くまで寝ている俺だが、今日はやたらと早く目が覚めてしまった。


…遠足にでも行く小学生かっつーの。




「この子、遊園地が楽しみで昨日眠れなかったのよ。子供って皆そうなのかしらね~」


「………。」



行きの車内で、後ろにマナトくんと座る藤咲さんがケラケラと笑いながら言った。


やっぱり俺も子供と同レベルなのか…。


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