ありのままの、あなたが欲しい。
運転しながらバックミラーに映る二人をチラリと見上げる。


マナトくんは高速から見える景色を眺めて、「あれは何~?」と色々質問している。

それに答えながら、俺にジュースやらガムやらを手渡してくれる藤咲さん。



施設の皆を車で遊びに連れていくことはあるから、こういうことに慣れてはいる。


でも今日は仕事でもなければ、家族サービスでも、ましてやデートでもないのだから不思議な気分だ。



「あとどのくらい?」


「んー、あと30分くらいかな」


「わーもうすぐだぁ!」



だけど、二人が楽しそうだと俺もすごく嬉しいんだよ。



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