ありのままの、あなたが欲しい。
今夜は亜優のアパートで会う約束をしていた。


来る途中で買ってきた缶ビールを飲み干してベッドの手前のテーブルに置くと、

細く滑らかな亜優の腕が俺の体にゆっくりと回される。



「でもあたしは経験豊富ではないよ?
最近は叶としかシてないしね」



そう言って悪戯っぽくクスリと笑うと、彼女の方から柔らかな唇を重ねてきた。


やがて舌が絡み始めると甘い吐息が漏れ…


力が抜けた亜優をゆっくりベッドに押し倒して上から覆いかぶさる。


そして、白い首筋に唇を寄せながら尋ねた。



「…遠恋中の彼氏とは会ってないの?」


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