ありのままの、あなたが欲しい。
はっはっはと笑いながら背中をバシバシと叩く店長に、俺は苦笑い。


ここまでくると、もはやわざと間違えてるとしか思えない。


だけど、この人柄の良さとおおらかな笑顔を見ていると、そんなことどうでもよく思えてくるんだよな。




「皆お菓子は一人一個ずつだからな~」



そんな武田さんの声を聞いているのかいないのか、皆勝手にお菓子を選び始める。


その様子を伺いつつ会計をするまでの間、俺達は店長と世間話するのがお決まりだ。



「今日も忙しそうだな、おっちゃん」


「あぁ、一人パートさんが辞めたから大変だ」


「そういえば腰を悪くしたとかって言ってましたもんね…」


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