聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~
「いっ! いたいぃーーー!!! むりぃ!」



 一つになるときは……痛かった……。



「おまっ、痛がりすぎ!」


「うっさい痛いんだよマジで!!!」

 ちょっと本気で怒ってしまった。

 でも黒斗を蹴らなかっただけマシだよね? ははは……。



「大丈夫。大丈夫だ友。優しくするから……」

 でも黒斗は、痛がって暴れるあたしに優しくキスしてくれた。

「好きだ、友」

 そう言って、口に、瞼(まぶた)に、頬に、手に、額に……。

 色んな所に優しく口付けてくれた。


 そのおかげであたしと黒斗は一つになれた……。



 一つになる瞬間――。

 目の前が白くなるとか、暗くなるとか言うのは知ってたけど……。


 赤くもなるんだってこと、このとき初めて知った。



 あとはもう痛いのか良かったのかなんてさっぱり分からなかった。


 ただ……。


「友、もう離したくない」

「お前は俺のモノだ」

「ずっと、このままでいたい……」


 そう言ってがむしゃらにあたしを求めてくれる黒斗を……好きだと、思った……。


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