聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~
 このおじちゃんはいかつい顔をしていて、ちょっとやそっとじゃ笑わない気がした。

 案の定、何人もの生徒がご自慢のギャグとかを披露してもちっとも笑わない。


「このおじちゃん笑うことあるのかな?」

 本当にそう思いたくなるほど、おじちゃんの表情はピクリとも動かなかった。


 そうして何人目かに黒斗の姿を見つけた。

 その後ろには弘樹も見える。


「弘樹、あたしのチームにいたんだ……」

 あたしとデートしたい……わけでは無いだろうし……。

 何でだろ?

 他にデートしたい人がいないからかな?


 と、消去法で出した答えにあたしは納得した。

 そんなことを考えていたら黒斗の番が回ってきた。

 黒斗の前の人もダメだったみたい。


 黒斗はずっと何かを考えるように顎に手を置いていた。


「どうするつもりなんだろ……? ギャグでも言うのかな?」

 それは見てみたいような見たく無いような……。


 複雑な心境で画面をじっと見ていると、黒斗は何もせずその場から離れた。

「え?」

 どうしたの?


 無理だと思ってリタイア?

 いや、黒斗が自分からリタイアするわけがない。

 

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