聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~
「どうせ告白したって振られるのは分かりきってたし。……友、黒斗のこと好きなんだろ?」

「っ!?」

 突然言い当てられて、一瞬息が止まった。


 何で知ってるの!?


「実はこないだお前らがキスしてるの見ちゃってさ……」


 こないだ?


 ……って、始業式の日は高志いなかったはずだから……その次の日?


「っ!?」

 あの暑さで朦朧として大胆発言してしまったあの!?


 思い出して、あたしは真っ赤で変な表情のまま硬直する。

 どこからどこまでを見ていたのかは分からないけど、それでも見られて恥ずかしい状況だったことに変わりなかった。


「あ……うっ……」

 あたしは赤い顔のまま、小さくうめきながら金魚のように口をパクパクさせていた。


 そんなあたしを見て、高志は思わずといった感じで噴出す。

「っぷ……くはははっ! おまっ、その顔ツボった!」


 抱腹絶倒。
 意味は腹を抱えて大笑いすること。


 ……そこまで笑わなくたっていいじゃない!?

 こんのぉ……さっきまで幽霊みたいに落ち込んでたクセに!


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