死が二人を分かつまで
金子はさとしの目の前に、バサバサと数枚の書類を置いていく。


「要するに、契約書と履歴書とアンケートがごちゃ混ぜになったようなやつです」


言いながら、金子がニコッと笑うと、さとしもつられてニコッと笑った。


人の緊張を解すことにかけては金子の右に出る者はいない。


その才能だけは大したものだと、津田は常日頃から思っている。


「保証人?」


記入の前に、ざっと目を通していたさとしが一枚の書類を見つめつつ、ポツリと呟いた。


「あ、それは大体皆さん、ご家族の方に記入していただいてますよ」


事情を知らない金子が屈託なく説明する。


さとしが困ったように黙り込んでしまったので、津田はすかさずフォローした。


「まぁ、あくまでも形式的なもんだから。ここに名前を書いたからって、後々何かの責任を負うって訳でもないし。知り合いで、成人している人なら誰でも良いんだ」


「じゃあ……。進藤さんにお願いしても良いですか?」


「それはお前の自由だから」

「あ、それじゃオレ、送迎があるんで!」


そう言い残すと、金子は慌ただしく部屋を出て行った。
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