死が二人を分かつまで
しかし、考え方は人それぞれであるし、その友達が夜はゆっくりしたいというタイプなのかもしれない。


余計な事は言わず、とりあえず進藤は、いつもは真っ直ぐ進む交差点をさとしに従い右に曲がった。


以前聞いた話から推定すると、彼のアパートはここから徒歩10分弱の距離にある筈である。


進藤はこの界隈にはあまり足を踏み入れた事はなかった。


買い物や食事などは自分のアパートから駅までのエリアで済ませられるし、この付近も似たり寄ったりの店が建ち並んでいる。


わざわざ方向を変えて、足を延ばすまでもないのである。


しばらく歩いていると、左手前方にコンビニが見えて来た。


そこに至るまでにも街灯や飲食店の灯りを目にしていたが、それとは段違いの、まるで昼間のような明るさで目の前の通りを照らしており、大分離れた場所からでもコンビニであると認識できる。


3階建ての建物で、さとしの言葉どおり、2階から上はアパートになっているようだった。


駅から近くコンビニが入っている物件など、かなり家賃が高いのではないだろうか。


『こんな部屋をポンと借りられるなんて、友達というのはかなりのお坊ちゃまかもな』
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