死が二人を分かつまで
津田は沈黙したままだ。
「心配しなくても、俺達がこんな関係にあるなんて事は、世間に気付かれたりしないよ。さとしを売り出すのに、障害になるとは思えない。むしろ、こうなって俺達は…」
「そういう問題じゃねぇんだよ!」
進藤の言葉が終わらないうちに、津田は恐ろしい形相で殴りかかって来た。
痛みで顔をしかめながらよろける進藤の足元に、紙の束が投げつけられる。
「それを見ても同じ事が言えるか!?」
呆然となりながら、進藤はその書類を手に取った。
先ほどまでの、浮き立つような幸福感は鳴りを潜め、進藤は今までに経験したことのないような胸騒ぎを覚えていた。
「調査報告書」「21年前」と書かれたその文章を、内容を理解できないまま読み進むうちに、進藤の心を凍りつかせる文字が目に飛び込んで来た。
【以上の事から、小谷さとしは】
「以上のことから、こたにさとしは…」
いつの間にか声に出して読んでいたらしい。
震えながら視線を上げると、津田は哀れむような瞳で進藤を見つめていた。
「……そうだよ」
「心配しなくても、俺達がこんな関係にあるなんて事は、世間に気付かれたりしないよ。さとしを売り出すのに、障害になるとは思えない。むしろ、こうなって俺達は…」
「そういう問題じゃねぇんだよ!」
進藤の言葉が終わらないうちに、津田は恐ろしい形相で殴りかかって来た。
痛みで顔をしかめながらよろける進藤の足元に、紙の束が投げつけられる。
「それを見ても同じ事が言えるか!?」
呆然となりながら、進藤はその書類を手に取った。
先ほどまでの、浮き立つような幸福感は鳴りを潜め、進藤は今までに経験したことのないような胸騒ぎを覚えていた。
「調査報告書」「21年前」と書かれたその文章を、内容を理解できないまま読み進むうちに、進藤の心を凍りつかせる文字が目に飛び込んで来た。
【以上の事から、小谷さとしは】
「以上のことから、こたにさとしは…」
いつの間にか声に出して読んでいたらしい。
震えながら視線を上げると、津田は哀れむような瞳で進藤を見つめていた。
「……そうだよ」