死が二人を分かつまで
自分で自分に言い聞かせるようにしながら、進藤は病室へと戻った。


ほどなくして看護師に呼ばれ、改めて医師の問診、診察を受ける。


問題は無いだろうという事で、すんなりと帰宅が許された。


忘れ物は無いか確認し、一夜を共にした同室の患者に挨拶をしてから、さとしの病室を訪ねる。

ノックをして待機していると、ほどなくして知子がドアを開けた。


「おはようごさいます」


「あ、進藤さん。おはようございます」


進藤の顔を見るやいなや、彼女は満面に笑みを浮かべた。


「先ほど医師から退院の許可が出ました。帰る前にご挨拶を、と思いまして」


「まぁ、そうですか。それは良かったわ。でも、くれぐれもご無理はなさらないで下さいね」


「ありがとうございます。さとし君の方は大丈夫ですか?」


「ええ、今の所は。痛み止めが効いてますから。ね?」


会話を交わしつつ、二人でさとしのベッドへと近づいて行く。


視線を合わせながら問い掛けた知子に、さとしは笑顔でコクリと頷いた。


そのあうんの呼吸、仲睦まじい様子は、まるで本当の親子のようだった。
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