ヒーロー・ズ・ストーリー




途端に、


俺の体に「恐怖」という二文字が駆け巡った。




怖い。

恐ろしい。




黒い霧に覆われている自分の体。

額にポツリと落ちた真っ黒な液体。



その色は今まで自分がみた色の中で最も哀しげな色であり、「恐怖」の色でもあった。



そして気付いたら俺は「走る」という行動を起こしていた。






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