天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ
うるさい修三を適当にあしらい、校舎の階段を上がる。

その途中。

「る、ルイさん、おはようございます…」

相変わらずオドオドと挙動不審な鞠子と遭遇した。

ルイとバッタリ出くわした途端、いつも以上に目が泳ぐ。

「?…おはよう、マリー先生」

「お、おはようございます…」

「うん、おはよう」

「おはよう…です…」

「…………」

「…………」

何だ、この気まずい沈黙。

意味もなく無言になり、何だか居心地の悪い空気を感じる。

と。

「あ、あのっ」

鞠子はギュッと両手で拳を作って。

「頑張って下さいっ、私は応援してますからっ」

などと訳の分からない事を言い、一人赤面して廊下を走って。

「あうっ」

勝手に蹴躓いて転んでいた。

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