★始まりはいつも☆
破れかぶれだと笑うしかない。
目の前にはおびただしいほどの人の数。

赤い服に赤いハチマキ、全てが赤で統一された集団。


「……なに、これ」


ただ一言。それだけしか私は言うことは出来ない。
まるで映画のエキストラのように、圧巻するほどの人の数。
たった、こっちは数人で、どう勝てと言うんだろう。


「梓がいなくなってから、増え出したんだよ」


私がいなくなって?
それは違う。私じゃなくて別の誰かの話をしてるんだ。

いったいどんな人なんだろう。
私に似て、同じ名字を持ち、圧巻させるほどのオーラを持つ人。


「最初は、中井の元に集まった同士だった。けれど、その志から逃げる者もいて、そいつらは、その成れの果てだ」


不機嫌を表した吉良。
千歳は私を名前で呼んではくれるが、吉良は呼ばない。
瑠樹も私のことを見ようとはしない。


「……私が、いなくなったから」

「それは違います。俺らが力がないばかりに……」


私じゃないのに、私が悪いのだと自責の念に囚われた。
中井という人は、この状況をどう見るつもりなんだろ。
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