恋色カフェ
「どうだった、新メニューは」
日が落ちかけた頃になって、森谷店長は、ようやく事務所に顔を見せた。
朝から厨房とフロアに立ち通しで相当疲れているのか、いつもより大きな音を立ててソファーへと沈む。
店長の指には既に、煙草が挟んである。
「すっごく、美味しかったです。
最初は甘めかな、と思ったんですけど、後から程よい辛さがきて。
チキンも柔らかくて、ほぐれ具合がいいですね」
「リポーターにでもなれそうな、完璧なコメントだね」
店長は紫煙を吐き出しながらそう言って、小さく笑った。
「これで、スタッフ全員に好評ってことだな。よし、このままいくか」