恋色カフェ



「……で? 今、彗は何してんの?」


テーブルの上に、食べたかった物を並べるだけ並べて、少し落ち着いた頃、あかねはそう私に訊いた。

お酒に強いあかねのジョッキは、既に空に近い。



「派遣が駄目になって困ってたら、偶然、前の職場で雇ってもらえることになってね……」

「うそ! 前の職場って『アンバー』でしょ? あたしこないだ、久しぶりにアンバー行ったよ」

「ほんとに?!」


でも彗、店にいなかったよね、と言いながらチヂミを頬張るあかねに、今の仕事を説明する。



「しっかしオタクの店長、マジカッコいいよね~。女の子に優しそうだしさ。

まぁその裏を返せば、たらしっぽくも見えるけど。でもあの危険な感じがまたいいのよねー」


うっとりした目でそんなことを言うものだから、堪らない。やっぱり女性には、あの危うさが魅力に映るのだろうか。


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