恋色カフェ


それから、お互いの職場の話でひとしきり盛り上がった後。

あかねは、昔から好んで飲んでいた、梅干を入れた焼酎のお湯割りに飲み物を切り替えると、突然、真面目な顔で話し出した。



「……あのさぁ。

彗って、まだ秀人と続いていたりなんか……しないよね?」



“────秀人”


このところ、少しずつ薄れ始めていたその名前が思いがけず耳に入り、胸が小さく震える。

そう言えば、彼と知り合ったのも居酒屋のバイトの時だった。


上目使いで、伺うように私を見ているあかねに、少し躊躇しながら答える。



「……ううん。少し前に、別れた」

「えっ……でも随分長く続いてたんだ……」


あかねが驚くのも無理はない。私だって、二年も続くなんて思ってもみなかった。


……でも、終わりはあっけなかったけど。


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