恋色カフェ
怒らせてしまったのだろうか。いや、そんな要素はなかった、筈……。
扉の向こう側をぼんやり見つめながら、ぐるぐる、思考を廻らせている、と。
視線の先に、再び飛び込んできた、白いシャツ。
「なに、泣きそうな顔してるの」
小さく笑った声が、顔が、仕草が、ムカつく。
……ムカつく程、この人のことが好きなんだと、やっぱり自覚する。
自分でも、どうしてここまで彼に惹かれるのかわからない……けど。時を重ねても薄れることのなかった、想い────いや。
彼への気持ちは、確実に、日毎に深まっていってる。
零れ出した時の砂を止めるのは、もう不可能なんだ。