恋色カフェ

──────……


店長に言われた通り、私は積み重なっていた書類を整理しながら、さっきのことを考えていた。



『だから理英さんは……!』


その言葉がまだ、耳の奥でこだましている。


ここに、今わたしの座っているこの席に、理英さんがいない理由は何なのか。

あらゆる可能性を探って、何か、触れてはいけない部分へと思考が達しようとした時――聞こえた、ノックの音。



「はい……?」


扉を開けて入って来たのは、さっきの“土屋さん”。


「お疲れ様です、高宮さん」

「あ……お疲れ様です」


彼女は私の名前を呼び、笑顔を見せる。


< 17 / 575 >

この作品をシェア

pagetop