恋色カフェ
いつもぼんやりしている訳じゃなかったのね、と。付け加えられた言葉の語調は穏やかだったけど、それがかえって侮蔑の色を濃くさせる。
「でも、私は高宮さんみたいにアマちゃんじゃないの」
彗ちゃん、と笑顔で声を掛けてくれた万由さんは、もうここにはいないんだ。
彼女の歪んだ顔を見たら、悔しさとか、怒りとか、そんなものよりも悲しみが込み上がってきていた。
「私は、アンタみたいに生半可な気持ちじゃない。
店長がどんなに最低なことをしていたとしても、私は構わない」
こちらに真っ直ぐ向けられた視線が、痛い程に私を貫く。
「やっと……やっと、店長に堂々と気持ちをぶつけることが出来る、って思ってたのに……」