恋色カフェ
万由さんは唇を噛みしめ、顔をしかめた。
「突然来たアンタに、横取りされるとはね」
「横取り、って……」
「私の気持ちをわかってたなら、なおのこと、たちが悪いわ」
喉の奥が締まる。泣きそうなんだろうか。よくわからない。背筋はさっきからヒヤリとしている。
……でもなにより。
私はここまで言われなくちゃいけないことをしたのだろうか。
「……ねぇ、万由さん」
絞り出した声は、案の定震えていた。
「……何よ」
「私が……横取りしたと思ったから、嘘の情報を流したの?」
「、は」
「特別待遇だ、って」
視線を逸らした万由さんに、私は躊躇わず続ける。