恋色カフェ


「もちろん。オープンしたら是非呼んでよ」

「いや、そういう意味じゃなくて……」


空気を探るまでも無く、そういう意味じゃないことはわかっていた。でも、わからないふりをした。

少しでも、彼の、次の言葉を遅らせたくて。



「その時、隣に彗さんがいてくれることも、俺の夢なんで」


……ああ、聞いてしまった。


はっきり、ストレートに出された言葉は、防ぎようもなく私の心に刺さる。

まだ、どう答えるか、考えがまとまっていないというのに。



なんて、押し付けっすよねこんなの。勝沼君は苦笑いを漏らすと、そろそろ食後のコーヒー頼みますか、と言って店員さんを呼んでいる。


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