恋色カフェ


人の夢を聞くことはいつも、純粋にワクワクする。


──が、その一方で、どうしようもない虚無感にも苛まれる。


その夢が成就するかしないかというところは、あまり問題じゃない。ただ、夢を実現させる為に、真っ直ぐ向かっていく姿が、キラキラしていて、眩しくて──目に、痛い。


私には、そんな夢が何も、ないから。



「勝沼君なら、きっと叶えられるよ」


社交辞令ではなく、勝沼君なら本当に叶えられそうな気がして、素直にそう言った。

私の言葉に、んー、と肯定でも否定でもない声を上げ、勝沼君は側にあった水を喉に流す。



「……その時は、彗さんにもその場所に居てほしいんすよね」




< 337 / 575 >

この作品をシェア

pagetop