恋色カフェ


理英さんは店にいない、と聞かされた時、確かに一瞬、そのことも浮かんだ。

……けど。そんなことない、とすぐに打ち消した。



店長より6つも年上の理英さんは、店長がたとえバカやったとしても、大きな器で受け止めるような人だ。


余裕で、大人で。


いつも私の憧れだった。



もし彼女が森谷店長の奥さんじゃなかったら──私はあの頃、どんな行動に出ていたかわからない。


そう考えると、今でも身震いする。



店長と理英さんは、お互いに信頼し合っていた。少なくとも私にはそう映ってた。素敵な、夫婦だって。


だから、森谷店長が女遊びをしたなんて

それが原因で、離婚したなんて


やっぱりどこか不自然で、釈然としない。


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