恋色カフェ
むしろ、気を遣わせているのはこっちの方だ。心の中を曝け出すような真似して。
沈んでいる、とわざわざ旗を掲げて、私は何を望んでいるの。
コップの水を一口飲み込んだ。冷たさが、喉に滲みる。
不安だ、自信がない、と、いつまでたっても煮え切らないのは、傷つくのが怖いから────人のことは、傷つけているかもしれないのに。
どこまで自分勝手でいれば、気が済むのだろう。
「さっきの……元カレ、なの」
「……え」
勝沼君は驚いたのか、コップへ伸ばしていた手を止めた。
「アンバーに復帰した頃まで、付き合ってた」
あれが付き合っているという状態だったのかは今でも疑問だけど、“ちゃんと別れた”のだから付き合っていたのだろう。
思い切って口に出してはみたものの、次が続かず、私はまた水を飲み込み、その間に考えを巡らせていた。