恋色カフェ


お店の中は思ったよりも狭く、席数も少なかったけど、歩きながら食べる人が多いのか、余裕で席は確保出来た。


私はカタラーナという、キャラメル味のジェラートを、勝沼君は綺麗な赤のフランボワーズをそれぞれ選んだ。



「そっちも美味そう。一口もらっていい?」

「どうぞ」

「俺のも、はい」


先に、お互いのジェラートを一口分スプーンですくい、口に入れる。本当にデートみたいだ、とさっきの万由さんの言葉が頭に浮かんで、何だか項垂れてしまう。

フランボワーズの酸味が口いっぱいに広がった。



「でも、勝沼君がこんな酸味のあるフレーバーを選ぶなんて、意外」

「そうすか?」

「男の人って、酸味の強い食べ物が苦手なイメージがあるから」

「まあ……今日は特別、こういうのが食べたかったのかも」


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