恋色カフェ


──秀人と付き合ってから、2年。

最初の1年は、こんなことはなかった。むしろ、ほとんど秀人がお金を出してくれていたと思う。


この1年は、その状況が全く逆転した。



『財布忘れた』、『金下ろすの忘れた』

聞き飽きる程、いつもそんな台詞ばかりで。



『就職祝いしよう』


今回こそは、その台詞が本物であると信じたかった。



「……仕方ないよ、忘れたんなら」


人が見れば「少しは責めてもいいんじゃない?」と言うだろう。

それが出来ないのは、私にも負い目があるから。


そしてきっと、こういう私の態度が尚更、彼をダメにしている。


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