恋色カフェ


「ぐ……っ」


どうやら、秀人の足を蹴ったらしい。今度はこちらにも衝撃が来たのでわかった。


一体誰なのだろう。

秀人はもう一度足を蹴られたらしく、私を羽交い絞めにしていた手を解いて蹲った。


首の付近を強く絞められていたせいで咳込む。顔が上げられない。



「っ、……んだよ!」


私が確認する前に、秀人はその正体のわからない誰かに殴りかかっていた。

――が、瞬殺で地面に沈められる。




「――大丈夫か」

「……あ」


手を引かれ、私はあっという間に、腕の中へとおさめられた。



……ずっと、心で呼び続けた人の、腕に。




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