恋色カフェ


私はつい、頭に浮かんだ疑問を口に出してしまった。



「本当にこれ、店長が……?」

「何だよ、疑ってるのか?」

「だ、って……。失礼ですけど、私の記憶にあった店長とあまりに違うから……」

「本当に失礼だな」


そう言って、店長は笑っている。



……ああ、助かった。笑ってくれて。



3年前の店長はいつもフラリといなくなって、店はといえば、ほとんどマネージャーの理英さん任せ。

だから、腹に据えかねて、仕事では衝突もしてしまった訳で……。



「まぁ種明かしすると、レシピは知り合いのパティシエに協力してもらったけどさ。

作ったのは正真正銘、俺だよ」


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