恋色カフェ
勝沼君が、私の視線の先を探ろうとしているのに気づき、咄嗟に言い訳を考えた。
「あー、彗ちゃんは特にそうだよねー。いつもフロアにいる私ですらそう思うもん」
勝沼君が私の視線の先に気づけば、余計なことを勘繰られかねない。
思いがけず、万由さんにフォローされた形になって、私は胸を撫で下ろした。
カレーも食べ終わり、化粧を直してから事務所に戻ろうと、休憩室へ向かっている、と。
「高宮さん」
後ろから追いかけてきたのは、勝沼君。
「どうしたの?」
「いや、あの」
「ん?」
「さっきのこと、なんすけど」
「さっきの、こと……?」
やっぱり、気づかれていたのかと、背中に嫌な汗が滲んだ。