シャクジの森で 〜月夜の誓い〜【完】
アランはフランクと顔を見合わせ、頷き合った。
「エミリーさん、それはきっとリンク王の遠い記憶です。王子様の想いとリンク王の想いが重なったのでしょう」
「聖なる月の日が近いゆえ、月の魔力が高まっておる。今の私の状態がリンク王と似ておる。それゆえ、月が記憶を呼び覚まし、君に見せたのかもしれぬな・・・。このことは他の者には話してはならぬ。良いな?フランクも口外するでない」
「分かっております。では、私はこれで・・・あ、エミリーさん、このお薬をお飲み下さい。よく眠れますから」
フランクは鞄の中から用意してきた薬を出してエミリーに渡した。
足元の鞄をガサゴソと整え終わるとフランクは深く頭を下げた。
「待て、フランク」
扉に向かうフランクの後をアランは追いかけて行き、何か耳元で囁いた。
するとフランクはニッコリと微笑み、エミリーの方をチラッと見てからアランの耳元で何かを囁いた。
その言葉を聞いているアランの瞳が見開かれていく。
フランクをじっと見つめるアラン。
フランクは何か意味ありげな笑いをうかべ、アランの声が何故か大きくなった。
「ではフランク・・・もう、してはならぬと申すか?」
「そうでは御座いません。加減をすれば大丈夫で御座います。エミリーさんは王子様の体力には付いていけませんので。そういうことで御座います。宜しいですね?」
眼鏡をぎらっと光らせてにっこり笑い、フランクは静かに部屋を出ていった。
アランとフランクがそんなやり取りをしていた最中、エミリーは早速薬を飲んでいた。
少し苦みがある薬がのどを通っていくと、身体がポカポカとあたたかくなってきた。
パーティの疲れもあり、眠気が一気に襲ってくる。
――アラン様がフランクさんに何か聞いてる・・・
もしかして、わたしのこと話してるの?
二人がこっちをちらちら見てるわ。
眠気のせいでボーとする頭で、何か話している二人の様子をぼんやりと見ていた。
フランクさんが部屋を出ていく・・・。
アラン様が戻ってくるわ・・・でもなんだかとてもぼやけてる。
視界がぼやけ、どんどん重くなっていく瞼。
身体はソファに沈み込んでいき、エミリーは深い眠りへと落ちていった。
「エミリー?もう薬を飲んだのか・・・全く、また着替えもせず・・・仕方あるまい―――」
ベッド脇の灯りを一つだけ灯し、分厚いカーテンを締めた。
薄暗くなった部屋の中で、メイが出しておいてくれたナイトドレスを手に取った。
「全く・・・私は、自らを褒めねばならぬな」
そっと頬に手を当てて呟いた後、起こさないように慎重に身体を支え、背中のファスナーに手を伸ばした。
「エミリーさん、それはきっとリンク王の遠い記憶です。王子様の想いとリンク王の想いが重なったのでしょう」
「聖なる月の日が近いゆえ、月の魔力が高まっておる。今の私の状態がリンク王と似ておる。それゆえ、月が記憶を呼び覚まし、君に見せたのかもしれぬな・・・。このことは他の者には話してはならぬ。良いな?フランクも口外するでない」
「分かっております。では、私はこれで・・・あ、エミリーさん、このお薬をお飲み下さい。よく眠れますから」
フランクは鞄の中から用意してきた薬を出してエミリーに渡した。
足元の鞄をガサゴソと整え終わるとフランクは深く頭を下げた。
「待て、フランク」
扉に向かうフランクの後をアランは追いかけて行き、何か耳元で囁いた。
するとフランクはニッコリと微笑み、エミリーの方をチラッと見てからアランの耳元で何かを囁いた。
その言葉を聞いているアランの瞳が見開かれていく。
フランクをじっと見つめるアラン。
フランクは何か意味ありげな笑いをうかべ、アランの声が何故か大きくなった。
「ではフランク・・・もう、してはならぬと申すか?」
「そうでは御座いません。加減をすれば大丈夫で御座います。エミリーさんは王子様の体力には付いていけませんので。そういうことで御座います。宜しいですね?」
眼鏡をぎらっと光らせてにっこり笑い、フランクは静かに部屋を出ていった。
アランとフランクがそんなやり取りをしていた最中、エミリーは早速薬を飲んでいた。
少し苦みがある薬がのどを通っていくと、身体がポカポカとあたたかくなってきた。
パーティの疲れもあり、眠気が一気に襲ってくる。
――アラン様がフランクさんに何か聞いてる・・・
もしかして、わたしのこと話してるの?
二人がこっちをちらちら見てるわ。
眠気のせいでボーとする頭で、何か話している二人の様子をぼんやりと見ていた。
フランクさんが部屋を出ていく・・・。
アラン様が戻ってくるわ・・・でもなんだかとてもぼやけてる。
視界がぼやけ、どんどん重くなっていく瞼。
身体はソファに沈み込んでいき、エミリーは深い眠りへと落ちていった。
「エミリー?もう薬を飲んだのか・・・全く、また着替えもせず・・・仕方あるまい―――」
ベッド脇の灯りを一つだけ灯し、分厚いカーテンを締めた。
薄暗くなった部屋の中で、メイが出しておいてくれたナイトドレスを手に取った。
「全く・・・私は、自らを褒めねばならぬな」
そっと頬に手を当てて呟いた後、起こさないように慎重に身体を支え、背中のファスナーに手を伸ばした。