俺様王子にご注意を

「和也...。」

玲奈はだまって俺のシャツの裾を握った。

「もう...何も話すな。」

「ふえ...ん...。」

玲奈は小さく泣いた。そんな姿はすごく寂しそうでかわいそうだった─...。

幸せはそう簡単には手に入れれないものなんだ─...。

神様...この子をどうか傷つけないでください─...。苦しませないで下さい─...。幸せにしてあげてください─...。

心からそう思えた.....。

そして玲奈の震えがだんだん止まってきた...。
泣き止んだのだろう...。

「ありがとう。」

玲奈は小さな声で言った。だから俺はただうなずいた。

「玲奈...??」

玲奈はいきなり立ち上がり台所のほうへ走っていった。

すると換気扇の音が聞こえてきた。
さっきまでは玲奈の小さな泣く声と時計の針の音だけだったのに...

「私、夕食の準備するねーっ!」

玲奈は無理矢理作った笑顔で言った。

俺は玲奈に何をしてやれたのだろう。少しでも玲奈の心を軽くできたのか...?
きっとできていない。いまの玲奈には西本が必要なんだろう─...。
でも今の西本でもだめだから─...。

どうすれば─...。
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