俺様王子にご注意を

「和也...ごめんなさい。」

「...は?」

この状況がよく分からない。どうして玲奈は、謝っているんだ??なにも悪いことなんてしていないのに─...。それともそんなに俺が怖いのか...??

「私ね...やっぱりさっきどうかしていたんだと思う。」

「...。」

「でもさ、隣にいてくれてありがとう。」

「えっ...///」

「和也は、私が泣いているときいつも隣にいてくれる...。だから...和也が辛い時だって私もわかるんだよ??嫌でも一緒にいるんだからさ。だから...言って??」

「っ...。ありがとう。」

玲奈はただにこっと笑って餃子を一口食べた。

「おいひー。ぱりっぱりー。」

「母さんの幸せを考えたら...再婚すすめるべき...なのか??」

「...。」玲奈は途端に黙って真剣な顔をした。

「わっ悪ぃ。こんな話いきなりしちゃって...。」
俺のほうがどうかしている...。

「和也は...新しいお父さんほしい??」

「新しい親父...か。」
正直考えたこともなかったからやっぱりそんなこと言われても答えは何回も同じ。“わからない”。

「私は、やっぱり小さい頃からこの気持ちは変わらないよ。お父さんが...ほしい。家族に包まれて一緒にご飯食べたりテレビみたり─...。1日の話したり─...。一緒にでかけたり...怒られたりもしてみたかったなー...。」

「れい...な。」

「でもね、私にはそんなこと似合わないんだよね...。例えお父さんが居てもままが仕事にでかけちゃってこうやって和也にお世話になっているんだから...無理だったと思うよ。もしお父さんがいたら私きっともっともっとわがままだったと思う。」

「...。」俺は黙って聞いていた。
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