俺様王子にご注意を
玲奈Side
「大倉、それ持つよ?」
「へ?りゅっ...西本くん!?
いっいいよ。大丈夫だから。」
朝から変な龍也。
「いや、いいからさ。」
「...あり、がと。」
なんだか急に変だよ。
中学生の時に戻ったような気がする。
こうやって優しい龍也がいつも
私の隣にいたから。
「うー...重すぎ.....。」
中学の時私が日直で朝早く
学校に来て沢山のプリントを
運ばされていた。
「きゃっ...もー!」
プリントを全部落としちゃって
廊下の真ん中で1人で拾ってた。
そんなとき龍也がたまたま廊下を
通りかかってプリントを一緒に
拾ってくれたんだったね。
「半分持つよ。」
「え...でも「いいから。」
優しかった龍也。
今でも変わらないその笑顔。
でも私の事なんて...
「俺、最近大倉が笑っている夢ばっか
見るんだよなー。」
「そう...ってふぇえええ!?」