俺様王子にご注意を

何言ってんの!?///

「ああ...。なんかごめんな。」

「...もう、いいよ。昔の話だし。
お互い忘れない?」

「...今からじゃ、だめか?」

「え...?」

「もう遅い?」

「えっと.....。」

まっすぐ私を見る視線がすごく
痛い。なんでこんなに焦ってるんだろう。

「もう一度...俺と一緒に...
いてくれねえか?俺、まだ大倉のこと
思い出したわけじゃねえけど...また
大倉の事好きになったみたい。」

「.....?」

はい?今...何と?

「大宮との事は知っている。けど...
諦められねえよ。今まで好きな奴
できなかったのも...心のどこかで
大倉のことまだ好きだったから
じゃねえかって俺、最近思うんだ。」

「っっ.....。」

龍也の言っていることがわかんないよ。

久しぶりに龍也の真剣な顔を見た。
龍也は私にとってすごく大切な存在だった。
けど....
「ごめん。和也が好きなの。だから...
ごめんなさい。」

気づいたら勝手に口が動いていた。

「っぷ...冗談だよ。じょーだん。
本気にするとか大倉ばっかだなー。」

へ.....!?

「じゃーな。」

それだけ言って龍也は笑いながら
みんなの元へ戻っていった。
私はただ、ぽかんと龍也を見ていた。
私...龍也に何言っちゃったんだろう。
騙されて...かっこ悪いな。

まさか龍也が私をスキなんて...
ありえないに決まってるよ。

─そう思っていたけど.....
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