俺様王子にご注意を

「おばさんっ!待ってください!
私のせいでこんな「違うわよ。」

「へ.....?」

「私が...良い歳してバカなマネ
しちゃってるだけよ。」

おばさんはいつもみたいに優しく
笑って家を出ていった。

すぐに追いかけようとしてサンダルを
履こうとすると右腕を
後ろからつかまれた。

「和也...っ!何してるのよ!?
おばさん出て行っちゃうじゃん!ばか。」

「いいんだよ...ほっとけ。あんな
ばばあなんて。ばかじゃん?」

「何...言ってんの?和也のたった1人の
家族じゃん!私だったら...もうこれ以上
家族は失いたくないよ?」

「...玲奈には分からねえよ?」

「何でよっ!?」

「お前の父親はこの世のどこかで
生きている。...だからいいじゃねえか。
けど...俺の父親は...もう
いねえんだよ。全然違うんだよ。お前とは。」

「けどさ...「今は、ほっといてくれ。」

和也はそう言って自分の部屋に
戻ってしまった。

私は、すぐに家から飛び出したけど
おばさんの後姿は
やっぱりなかった。

どうして...?
どうしてこんなことに.....?

どうしよう...私のせいだ。

不安になって勝手に手が動いて
気づいたらママに電話していた。

時差とかあるけど...出るかな?

『...もしもし?』

「マッママ!?どっどうしよう...」

私は、ママに全部話した。
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