プレイボーイとのラブバトル?

「おいっ!開けろよっ!」

俺は必死にドアにしがみつく。
でもドアは全く開かない。

「健也っ!ざけんなよっ!」

「お前が...もし辛いときがきたら...
誰にそばにいてほしい?」

は...?

「なあ、誰にいてほしい?」

「...俺、いま辛いんだけど。」

「だったら誰にいてほしい?
いまは誰といたい?」

「.....。」

そんなの無理だ...。

「出たろ?ほんとの気持ち。
いけよ。教室の前通るときはゆっくりな。」

「っ─。分かってるっつーの。」

俺はそのまますごい勢いで階段を
おりた。

むかう場所はただ一つ。

美鈴の元へ─。

今度こそ...しっかりこの手で
美鈴をつかまえたいから─。

─ガチャッ

ドアを開けると保健の先生の姿は
見えなかった。

「美鈴...?」

─ガシャッ

いきなりカーテンが開いてみると
鈴木が顔を出してこっちを見ていた。

「あ...鈴木か。」

「今は先生出張中でいないの。
何か用でも?」

鈴木は冷たく俺を睨んだ。

「...美鈴に、会いたいんだ。」

すると鈴木は盛大なため息をこぼした。

「なっ何だよ.....。」

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