赤い狼 四
何で私を彼女にしてるんだろう。いや、この前は分かってたけど。自意識でもなんでもなくて、隼人が私の事が好きなんだって分かってたけど。
だって隼人の行動一つ一つがそう言ってたし。でも私はそれを受け止めようとも、見ようともしなかったけれど。
今は違う。たぶん、今は私じゃなくて"ひなちゃん"が好きなはず。
「…何でだろう?」
「こっちが聞いてるのよ。」
考えても思い付かなかったため、首を傾げると実が、バカじゃないの、と呟きながらポテチをバリバリと食べる。
いや、だって本当に分からないんだもん。
そう思いながら口を尖らせる。
すると香が真剣な声で、稚春…。と私の名前を呼んできた。
その声に何?と返事を返して、視線を向ける。
「隼人様は稚春の事、好きだから稚春の事彼女にしてるんだと思う。
でも、今ちょっと…邪魔者が居るんだよね~。稚春、知ってる?」
チッと舌打ちをしながら私の顔を覗き込んできた香に、
たぶん"ひなちゃん"の事だろうなぁ。
と思いながら、まぁ一応は…。《SINE》の皆は私には隠しておきたいらしいけど。と答える。