赤い狼 四





それを聞いた香はあからさまに眉を吊り上げた。


あ。ヤバ。怒ってる。




「…何で勝手に私達の稚春を彼女にして放っておいてるのか凄く気になるよね~。」



「う、うん。」



「そもそも、私らの承諾なしで勝手に自分のものにしちゃうなんて腹が立つんだよね~。」



「そ…うだね。」



「何で今更あの女が出てくるんだって感じだよね。」



「………今更?」




ふふふ、と不気味に笑う香に相づちを打っていると聞き捨てならない台詞が香の口から発せられた。



今更?あの女って"ひなちゃん"の事だよね?




そう思いながら香の顔をまじまじと見つめるていると実が

知らないの?と意外そうな口調で私に尋ねてきた。




知らないもなにも《SINE》の人達には何も教えられてないし、学校の生徒の噂話とかはいちいち聞いてない。



だって、嫌味とかひがみとか色々言われるから全部聞いていると学校に行くこと自体が嫌になるから。




何も知らない。と首を振る。


すると実が、あ~、そうよね。稚春はそんな奴だったわ。と馬鹿にしたように笑った。




何よそれ。なんかムカつく。


そんな奴で悪かったわね!




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