赤い狼 四
「で、その女は何を思ったか知らないけど突然、姿を消したのよね。二年前に。なのに、また姿を表してきた。
それも…あんたっていう彼女が居る隼人にまた、近付いてる。……何を企んでいるのかしら。」
実がポッキーの箱をごみ箱に投げ捨てて真剣な表情をみせる。
良かったね、箱さん。君の使命はもう終わったんだよ。
「ねぇ~私、思うことがあるんだけど~。」
もうぼろぼろになっていたポッキーの箱を悲しげに見つめていると香の呑気な声が部屋に響いた。
塚、これは恋ばなとかgirlsトークには絶対入らない。
「この前、稚春が金髪の女の子に引き留められた時ってあったよね~?」
「金髪?」
香の質問にそんなのあったっけ、と最近の記憶を掘り起こしながら言うと、香が楽しそうに
うん、金髪。まっキンキン!屋上の階段で!!
と何故か興奮気味に頷いた。
…何で香は興奮気味なんだろう。
香のテンションの上がり下がりのスイッチがいまいち分からない、と首を傾げる。
と同時に香が言っている金髪の女の子が誰の事を言っているのかが分かった。